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相続登記は通常どれくらいで完了する?

「相続登記って、どれくらいで終わるんですか?」

ご相談の中でも、とても多い質問です。

結論からいうと、相続登記は一般的に1〜2か月程度で完了するケースが多いです。

ただし、この期間には戸籍の収集や遺産分割協議など、登記の準備期間も含まれます。

一方で、法務局へ申請してから登記が完了するまでの審査期間だけを見ると、通常は1〜2週間程度です。

つまり、「相続登記に時間がかかる」といわれる理由は、法務局の審査ではなく、申請までの準備に時間がかかるケースが多いからです。

例えば、相続人が遠方に住んでいたり、戸籍の収集に時間がかかったりすると、全体で数か月かかることも珍しくありません。

相続登記完了までのタイムライン

相続登記完了までの一般的な流れと期間の目安

相続登記に時間がかかるケース

戸籍の収集に時間がかかる

相続登記では、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を集める必要があります。

転籍が多かったり、本籍地が何度も変わっていたりすると、市区町村へ郵送請求を何度も行う必要があり、それだけで数週間かかることもあります。

特に古い戸籍は複数の役所から取り寄せることもあり、想像以上に時間がかかることがあります。

相続登記で必要になる戸籍の範囲については、次の記事で詳しく解説しています。

相続人が多い

相続人が多い場合は、遺産分割協議書への署名・押印を全員から集める必要があります。

例えば、兄弟姉妹が相続人となるケースでは、全国各地に相続人が住んでいることも少なくありません。

書類を郵送し、署名と実印での押印をしてもらい、印鑑証明書と一緒に返送してもらうだけでも、数週間かかることがあります。

相続人の人数が多いほど、誰か一人の返送が遅れたり、書類に押印漏れがあったりして、手続き全体が止まりやすくなります。

相続人に認知症の方がいる

相続人の中に判断能力が十分でない方がいる場合には、成年後見制度の利用が必要になることがあります。

遺産分割協議は、相続人全員が内容を理解し、自分の意思で合意する必要があります。

そのため、ご家族が代わりに署名したり、「本人もいいと言っているから大丈夫」と判断したりすることはできません。

成年後見人を選任するには家庭裁判所での手続きが必要になるため、相続登記まで数か月以上かかるケースもあります。

法務局の審査期間はどれくらい?

必要書類がそろい、法務局へ申請すると、登記官による審査が行われます。

この審査期間は地域や時期によって多少異なりますが、通常は1〜2週間程度です。

繁忙期には2〜4週間程度かかることもありますが、それでも申請前の準備期間に比べると短いことがほとんどです。

なお、オンライン申請を利用した場合でも、法務局の審査期間が大幅に短くなるわけではありません。

オンライン申請は提出方法の違いであり、登記官による審査そのものが省略されるわけではないためです。

できるだけ早く終わらせるポイント

相続登記をスムーズに進めるためには、早めの準備が何より大切です。

特に次の4つを意識すると、全体の期間を短縮しやすくなります。

  • 必要書類を早めに確認する
  • 戸籍をまとめて取得する
  • 相続人全員へ早めに連絡する
  • 難しい場合は司法書士へ相談する

相続登記は、書類が1つ不足するだけで手続きが止まってしまうこともあります。

例えば、遺産分割協議書に押印した印鑑と印鑑証明書の印影が違っていたり、必要な戸籍が1通不足していたりすると、その書類をあらためて準備しなければなりません。

必要書類を最初に把握しておくことで、途中で何度も役所や相続人へ連絡する手間を減らせます。

相続登記の期間が長くなる原因
相続登記の期間が長くなる主な原因

司法書士へ依頼すると期間は短くなる?

司法書士へ依頼したからといって、法務局の審査期間そのものが短くなるわけではありません。

しかし、次のような作業をまとめて任せることができます。

  • 戸籍の収集
  • 相続人の確認
  • 必要書類のチェック
  • 遺産分割協議書の作成
  • 登記申請書の作成
  • 法務局とのやり取りや補正対応

そのため、ご自身で進める場合よりも、結果として全体の期間が短くなるケースは少なくありません。

また、書類の不備による補正が発生しにくくなるため、スムーズに登記が完了しやすいというメリットもあります。

相続人が多い、戸籍が複雑、遺産分割協議書の作成に不安があるといった場合は、早い段階で司法書士へ相談する方が、結果的に遠回りをせずに済みます。

まとめ

相続登記にかかる期間は、一般的には1〜2か月程度が目安です。

ただし、時間がかかる原因の多くは法務局の審査ではなく、戸籍の収集や相続人との調整など、申請前の準備にあります。

特に相続人が多い場合や、認知症の方がいる場合、連絡が取れない相続人がいる場合などは、通常より長い期間が必要になることもあります。

2024年4月から相続登記は義務化され、相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請する必要があります。

「まだ期限まで時間があるから」と後回しにすると、戸籍の収集や相続人との調整に思った以上の時間がかかることがあります。

余裕を持って準備を始めることが、相続登記をスムーズに終わらせる一番の近道です。