【2026年7月リライト】
最新の制度内容にあわせて記事を全面的に見直しました。名義変更の原因ごとにかかる税金を一覧表で整理し、相続・贈与・売買・離婚(財産分与)それぞれで必要となる税金や注意点を分かりやすく解説しています。

不動産名義変更でかかる税金は「原因」によって変わる

不動産の名義変更では、土地や建物の所有者を変更するための登記手続を行います。

名義変更が必要になる場面は、主に次の4つです。

  • 相続による名義変更
  • 贈与による名義変更
  • 離婚による財産分与
  • 売買による名義変更

ただし、どの税金がかかるかは、名義変更の原因によって大きく異なります。

「名義変更をすれば必ず同じ税金がかかる」というわけではありません。

例えば、相続では不動産取得税はかかりませんが、贈与では課税されるのが原則です。

税金の仕組みを知らずに手続きを進めると、「思っていた以上に税金がかかった」というケースもあります。

まずは、自分のケースではどの税金が関係するのかを確認しておきましょう。

名義変更の原因ごとにかかる税金一覧

まずは全体像を確認してみましょう。

名義変更の原因 登録免許税 相続税 贈与税 不動産取得税
相続 場合による × ×
贈与 ×
売買 × ×
離婚(財産分与) × 原則× 原則×

登録免許税は、名義変更をする場合に必要となる印紙代で、名義変更の原因を問わず必要になる税金です。

一方で、相続税・贈与税・不動産取得税は、名義変更の原因によって課税されるかどうかが異なります。

以下で、それぞれ詳しく見ていきましょう。

相続による名義変更でかかる税金

親や配偶者が亡くなり、不動産を引き継ぐ場合は「相続登記」を行います。

相続による名義変更では、主に「登録免許税」と「相続税」が関係します。

登録免許税

登録免許税は、法務局へ登記申請をするときに納める税金です。

相続登記でも登録免許税は必要になります。

税額は、固定資産税評価額をもとに計算されます。

なお、一定の要件を満たす場合には、登録免許税の免税措置が利用できるケースもあります。

相続税

相続税は、相続した財産が一定額を超えた場合に課税されます。

しかし、相続税はすべての相続で発生するわけではありません。

基礎控除の範囲内であれば、相続税はかかりません。

「相続したから必ず相続税を支払う」というわけではありません。

まずは相続財産の総額を確認することが大切です。

相続では贈与税・不動産取得税はかからない

相続は、亡くなった方の財産を引き継ぐ制度です。

そのため、贈与税や不動産取得税は原則として課税されません。

例えば、親が亡くなり、自宅を子どもが相続した場合でも、不動産取得税はかからないのが一般的です。

贈与による名義変更でかかる税金

親から子へ土地を譲る、生前に自宅を子どもへ名義変更するなどの場合は「贈与」にあたります。

贈与による名義変更では、税金に特に注意が必要です。

贈与税

贈与税は、財産を無償でもらった人に課税される税金です。

不動産は高額な財産になることが多いため、贈与税も高額になるケースがあります。

「親子だから税金はかからない」と思われがちですが、そのようなことはありません。

一方で、居住用不動産の夫婦間贈与特例や相続時精算課税制度など、利用できる特例がある場合もあります。

贈与を検討する際は、事前に利用できる制度を確認しておきましょう。

登録免許税

贈与による名義変更でも登録免許税が必要です。

登記を行う以上、法務局へ登録免許税を納付しなければなりません。

不動産取得税

贈与では、不動産取得税も課税されるのが原則です。

相続では課税されないため、この点は大きな違いといえるでしょう。

例えば、親から子へ自宅を生前贈与した場合、贈与税だけでなく、不動産取得税の納税通知書が後日届くことがあります。

税金を知らずに贈与を進めると、「こんなに税金がかかるとは思わなかった」というケースも少なくありません。

離婚による財産分与でかかる税金

離婚に伴って住宅などの不動産を夫婦のどちらかが取得する場合は、財産分与による名義変更を行います。

贈与税

財産分与は、夫婦で築いた財産を清算する制度です。

通常の財産分与であれば贈与税は課税されません。

ただし、財産分与の範囲を大きく超えている場合などは、贈与税の対象となる可能性があります。

不動産取得税

通常の財産分与では、不動産取得税も原則として課税されません。

登録免許税

財産分与による名義変更でも、登録免許税は必要になります。

売買による名義変更でかかる税金

土地や建物を購入した場合は、売主から買主へ所有権移転登記を行います。

不動産取得税

不動産を購入すると、不動産取得税が課税されるのが原則です。

購入後しばらくすると、都道府県から納税通知書が送られてきます。

住宅用の建物などは、一定の条件を満たせば軽減措置が利用できる場合もあります。

登録免許税

売買による所有権移転登記でも、登録免許税が必要です。

住宅用家屋の軽減措置が利用できるケースもあるため、事前に確認しておくと安心です。

税金以外に必要になる費用

名義変更では税金だけでなく、次のような費用も必要になります。

  • 登録免許税
  • 戸籍や住民票、固定資産評価証明書などの取得費用
  • 郵送費などの実費
  • 司法書士へ依頼した場合の報酬

税金だけを準備していると、「思っていたより費用がかかった」ということもあります。

手続きを始める前に、必要となる費用全体を把握しておくことをおすすめします。

不動産名義変更で迷ったらお気軽にご相談ください

不動産名義変更では、相続・贈与・売買・財産分与など、原因によって必要となる税金や手続きが異なります。

「贈与税はかかるの?」「不動産取得税も必要?」「どのくらい費用を準備すればいい?」など、判断に迷う場面も少なくありません。

税金は、一度手続きを進めてしまうと後から取り消すことが難しいケースもあります。そのため、手続きを始める前に内容を確認しておくことが大切です。

司法書士法人あやめ池事務所では、不動産名義変更に関するご相談を承っています。

相続・贈与・売買・離婚など、不動産名義変更でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

ご事情をお伺いしたうえで、必要な手続きや概算費用について分かりやすくご案内いたします。