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目次
抵当権抹消登記とは
住宅ローンを利用してマイホームを購入すると、多くの場合、不動産には「抵当権」が設定されます。
抵当権とは、住宅ローンの返済ができなくなった場合に、金融機関が不動産を担保として回収できるようにするための権利です。
そして、住宅ローンをすべて返済すると、金融機関から「完済しました」という書類が交付されます。
ただし、住宅ローンを完済しただけでは、抵当権は自動的に消えるわけではありません。
抵当権を登記簿から消すためには、法務局で「抵当権抹消登記」という手続きを行う必要があります。
「もうローンは終わったから何もしなくて大丈夫」と思われる方も多いのですが、実際には最後の仕上げとして、この抹消登記を行っておくことが大切です。
住宅ローンを完済しても抵当権は自動では消えません
住宅ローンを完済すると、多くの金融機関から次のような書類が送られてきます。
- 登記原因証明情報
- 登記識別情報または登記済証
- 委任状
- その他の関係書類
これらは、抵当権抹消登記を行うために必要な書類です。
銀行から届く書類の役割や、紛失した場合の対応については、抵当権抹消登記に必要な書類一覧で詳しく解説しています。
つまり、銀行が自動的に登記を変更してくれるわけではなく、不動産の所有者自身が法務局へ申請する必要があります。
例えば、銀行から届いた書類を保管したままにしていた場合
住宅ローンを35年間返済し終えたAさん。
銀行から書類が届いたものの、「そのうち手続きしよう」と机の引き出しに保管したまま、数年が経過しました。
このようなケースは珍しくありません。
抵当権抹消登記には法律上の申請期限はありませんが、書類をなくしてしまうと手続きが複雑になることもあります。
そのため、完済後はできるだけ早めに手続きを済ませることをおすすめします。
抵当権抹消登記の手続きの流れ
抵当権抹消登記は、おおまかに次の流れで進みます。
- 住宅ローンを完済する
- 金融機関から必要書類を受け取る
- 登記申請書を作成する
- 法務局へ申請する
- 抵当権抹消登記が完了する
手続き自体は比較的シンプルですが、不動産の表示や申請書の記載内容に誤りがあると、法務局から補正を求められることがあります。
例えば、日常生活で使っている住所と、登記簿に記載する土地の地番や建物の家屋番号は異なることがあります。
申請書には、登記簿に記録されている不動産の表示を正確に記載しなければなりません。
司法書士法人あやめ池事務所へご依頼いただく場合の、問い合わせから登記完了までの進み方については、抵当権抹消登記をご依頼いただいた場合の流れをご確認ください。
抵当権抹消登記に必要な書類
抵当権抹消登記では、一般的に次の書類を使用します。
- 登記原因証明情報
- 登記識別情報または登記済証
- 金融機関から交付された委任状
- 金融機関の会社法人等番号が分かる書類
- 抵当権抹消登記申請書
金融機関によって、書類の名称や形式が異なる場合があります。
そのため、「この書類が登記原因証明情報なのか分からない」「どの書類を法務局へ提出すればよいのか分からない」と迷われることもあります。
ただし、銀行から届いた書類一式を確認すれば、必要な書類を判断できることがほとんどです。
銀行から届いた書類は、封筒や案内文も含めてまとめて保管しておきましょう。
各書類の見本や、登記識別情報・解除証書・委任状の違いについては、必要書類を画像付きで解説した記事も参考にしてください。
抵当権抹消登記は自分でもできます
抵当権抹消登記は、司法書士へ依頼せず、ご自身で手続きを行うこともできます。
登記申請書を作成し、不動産を管轄する法務局へ必要書類と一緒に提出します。窓口へ持参するほか、郵送による申請も可能です。
一方で、次のようなケースでは、司法書士へ依頼される方も多くいらっしゃいます。
- 銀行から届いた書類を紛失してしまった
- 購入後に引っ越しをして住所が変わっている
- 結婚や離婚などにより氏名が変わっている
- 不動産の売却日が決まっていて急いでいる
- 所有者が亡くなっている
- 平日に法務局へ行く時間がない
- 申請書の作成に不安がある
ご自身で手続きすることも可能ですが、状況によっては抵当権抹消登記以外の登記が必要になることもあります。
例えば、登記簿上の住所が以前の住所のままになっている場合には、原則として抵当権抹消登記の前提として住所変更登記が必要です。
また、所有者が亡くなっている場合には、相続登記を行ったうえで抵当権を抹消するケースがあります。
自分で申請する場合の具体的な手順や、司法書士へ依頼した方がよいケースについては、抵当権抹消登記は自分でできるのかを解説した記事をご覧ください。
抵当権抹消登記にかかる費用
抵当権抹消登記を申請する際には、登録免許税が必要です。
登録免許税は、不動産1個につき1,000円です。
例えば、土地1筆と建物1棟に抵当権が設定されている場合、不動産は合計2個となるため、登録免許税は2,000円です。
マンションの場合は、専有部分の建物だけでなく、敷地権となっている土地の数によって登録免許税が変わることがあります。
司法書士へ依頼する場合には、登録免許税などの実費に加えて、司法書士報酬が必要です。
また、住所変更登記や氏名変更登記が必要な場合、銀行書類を紛失している場合などは、通常の抵当権抹消登記とは費用が異なることがあります。
司法書士報酬や登録免許税、追加費用が発生するケースについては、抵当権抹消登記の費用を詳しく解説した記事をご確認ください。
抵当権抹消登記をしないとどうなる?
抵当権抹消登記を行わなかったとしても、すぐに罰則が科されたり、不動産を使えなくなったりするわけではありません。
住宅ローンを完済していれば、抵当権の実体は消滅しています。
ただし、登記簿上には抵当権の記録が残ったままになります。
そのため、将来、不動産を売却するときや、新しい融資を受けるときなどに、抵当権抹消登記が必要になります。
長期間放置している間に、銀行から受け取った書類を紛失したり、金融機関が合併したりすると、確認する事項が増えることもあります。
また、不動産の所有者が亡くなった場合には、相続人が相続登記と抵当権抹消登記の両方を進めることになる可能性があります。
すぐに大きな問題が起こる手続きではありませんが、後回しにするメリットもあまりありません。
住宅ローンを完済したら早めの手続きをおすすめします
抵当権抹消登記は、住宅ローンを完済した後に行う最後の登記手続きです。
すぐに売却や相続の予定がない場合でも、銀行から必要書類を受け取ったタイミングで手続きを済ませておけば、その後の不動産手続きがスムーズになります。
特に、銀行から受け取った登記識別情報や登記済証などは、同じ書類をそのまま再発行してもらうことができません。
そのため、完済後は書類を大切に保管し、できるだけ早めに抵当権抹消登記を行うことをおすすめします。
「自分の場合はいくらかかるのだろう」「住所変更登記も必要なのかな」と迷われた場合は、抵当権抹消登記シミュレーターをご利用ください。
いくつかの質問に回答していただくことで、必要となる手続きや概算費用をご確認いただけます。



