※この記事は、親族間売買に関する最新の実務や法制度を踏まえ、内容を見直して更新しています。(2026年6月更新)

不動産売買の代金決済に売主が出席できない場合はどうする?

不動産売買では、売主・買主・仲介会社・司法書士が金融機関などに集まり、売買代金の支払いと物件の引渡しを行う「代金決済」が行われます。

しかし、仕事の都合でどうしても休めない、遠方に住んでいる、入院中で外出できない、高齢で移動が難しいなどの理由から、「代金決済に出席できないけれど売却はできるの?」と心配される方も少なくありません。

結論からいうと、売主本人が代金決済に出席できなくても不動産売買を行うことは可能です。

ただし、事前の本人確認や代理人の選任など、通常とは異なる準備が必要になります。

ここでは、代金決済で行われる作業と、売主が欠席する場合の対応方法について解説します。

代金決済ではどのようなことを行う?

不動産売買の代金決済では、売買代金の支払いだけではなく、さまざまな手続きを同時に行います。

司法書士による本人確認・意思確認

司法書士は、登記申請代理人として、売主・買主が本人であること、そして売買の意思があることを確認します。

これは、なりすましや不動産詐欺を防止するための重要な手続きです。

登記書類の確認と署名・押印

所有権移転登記に必要な書類が揃っているかを最終確認します。

主な確認書類は次のとおりです。

  • 登記識別情報(権利証)
  • 印鑑証明書
  • 住民票
  • 固定資産評価証明書
  • 委任状

また、委任状や登記原因証明情報などへの署名・押印も行います。

代金を支払った後に書類不足が判明すると、登記ができなくなる可能性があります。

そのため、司法書士が事前にしっかり確認を行います。

売買代金や各種費用の支払い

通常、買主から売主へ売買代金が銀行振込により支払われます。

あわせて、固定資産税・都市計画税の清算金、仲介手数料、登記費用などの精算も行います。

領収書の交付

売主は、売買代金を受け取った証明として領収書を交付します。

その他、仲介手数料や各種清算金についても領収書の受け渡しが行われます。

鍵や物件資料の引渡し

代金決済が完了した後、売主から買主へ鍵や各種資料を引き渡します。

たとえば、建築確認書類、設備の取扱説明書、保証書、スペアキーなどを引き渡すケースが一般的です。

売主が代金決済に出席できない場合はどうなる?

売主が代金決済に出席できない場合でも、事前準備を行えば売買手続きを進めることができます。

ただし、次のような点を事前に決めておく必要があります。

  • 本人確認はどうするか
  • 登記書類をどう提出するか
  • 売買代金を誰が受け取るか
  • 領収書を誰が交付するか
  • 鍵を誰が引き渡すか

本人確認・意思確認・登記書類は事前の面談(対面・オンライン)で対応する

司法書士による本人確認と意思確認を省略することはできません。

そのため、代金決済前に司法書士と面談を行う方法が一般的です。

この際に、本人確認、売買意思の確認、登記書類への署名押印、権利証や印鑑証明書の預かりなどをまとめて行います。

原則は、事前に対面で面談を行う方法を採用しますが、どうしても都合がつかない場合や遠方で対面面談が難しいような場合には、「オンライン面談」による本人確認をおこなうケースもあります。

スマホやPCがあれば自宅から本人確認を行うことができるため、遠方にお住まいの方でも手続きを進めやすくなりました。

ただし、不動産売買時に必要となる権利証がない場合には、対面での本人確認が必須となり、オンライン面談は利用できませんので、注意が必要です。

売買代金の受取りや鍵の引渡しは代理人が対応する

売買代金の受取りや鍵の引渡しについては、代理人を立てて対応するのが一般的です。

代理人には、配偶者、子ども、親、兄弟姉妹などの親族が就任するケースが多くみられます。

代理人を立てる場合には、必ず委任状を作成する必要があります。

委任状がなければ、買主や司法書士は、その人に代金を支払ってよいか判断することができません。

代理人がいない場合はどうする?

親族などに代理人を依頼できない場合には、不動産会社や司法書士が代理人として対応するケースもあります。

ただし、利益相反などの問題もあるため、実際には例外的な対応となることがほとんどです。

代金決済への出席が難しいと分かった時点で、早めに仲介会社や司法書士へ相談しておくことをおすすめします。

「決済日に行けない…」そんな場合もお任せください!

司法書士法人あやめ池司法書士事務所では、売主様が代金決済に出席できないケースについても対応しております。

「仕事の都合でどうしても休めない」「遠方に住んでいる」「入院中で出席が難しい」など、代金決済への出席が難しい事情は決して珍しくありません。

当事務所では、事前面談やオンラインによる本人確認、必要書類の確認、代金決済当日の登記手続まで、状況に応じてサポートいたします。

【対応可能な業務】
  • 事前面談・オンライン本人確認
  • 売渡登記に関するご相談
  • 登記書類の作成・確認
  • 代金決済当日の立会い
  • 登記申請手続

「決済日に行けないけれど売却できるだろうか…」とご不安な場合は、まずはお気軽にご相談ください。

早めにご相談いただくことで、スムーズに代金決済を進めることができます。