空き家バンク経由で買った家、売買契約~登記はどうする?手続きと注意点

売買の登記

空き家バンク経由で買った家、売買契約~登記はどうする?手続きと注意点

空き家バンクを通じてマイホームや投資用物件を購入する人が増えてきました。でも、いざ物件を手に入れたあと、「登記ってどうするの?」「売買契約書って自分で作るの?」といった疑問を持つ方も少なくありません。特に個人間での売買となるケースが多く、不動産会社のようなサポートが受けられないのが現実です。この記事では、空き家バンクで家を買ったあとの契約・登記の流れや注意点まで、わかりやすく解説します。

空き家バンク で物件を購入したら何をする?

最近は「 空き家バンク 」で家を買う方が増えています。自治体が運営していて、手頃な価格で家を買える点が魅力ですよね。

ただし、「市町村が紹介してくれるから、売買契約や登記もやってくれるんでしょ?」と思っている方は要注意。実は、空き家バンクは“マッチングの場”を提供するだけで、契約書の作成や登記などの法律的な手続きは、基本的にすべて買主・売主の自己責任で進める必要があります。

購入後に必要になる主なステップは以下のとおりです。

  • 売買契約書を交わす
  • 登記に必要な書類を準備する
  • 所有権移転登記の申請をする
  • 税金や公共料金の名義変更を行う

とくに「売買契約」と「登記」は後回しにするとトラブルの元。名義が変わらなければ、買ったことにはなりません。

 

 

個人間売買 では 売買契約書 が超重要!

空き家バンク を利用した場合、売主も買主も「個人」であることがほとんどです。つまり、不動産会社のサポートがなく、売買契約書も自分たちで用意しないといけません。

よくある失敗が、「口約束で済ませてしまって、後で“言った・言わない”でもめた」というケース。親戚や知人同士の取引でも、かえって関係がこじれてしまうことがあります。

契約書には、以下のような内容をしっかりと書いておきましょう:

  • 物件の所在地、地番、構造、面積などの詳細
  • 売買代金 と支払い方法、支払日
  • 引渡しのタイミング(「いつ鍵を渡すのか」)
  • 所有権移転登記 の時期と、どちらが行うか
  • 家財道具やゴミの処理方法(残すか撤去か)
  • 雨漏りやシロアリなどへの責任(契約不適合責任)
  • 契約違反時の違約金や解約条件

「うちは親族間だから大丈夫」ではなく、むしろ親族間だからこそ文書にしておく。これが円満な取引のコツです。

 

 

【参考】売買契約書のテンプレート

契約書ってどんなふうに作るの?と思う方のために、基本的な雛形もご紹介しておきます。

【不動産売買契約書(抜粋)】

売主と買主は、次の物件について売買契約を締結する。

・所在地:奈良県〇〇市〇〇町  
・建物:木造2階建、床面積〇〇㎡  
・売買金額:〇〇〇万円  
・支払方法:手付金〇〇万円を契約時、残金を〇月〇日までに支払う  
・引渡し:残代金支払と同時に建物と鍵を引渡す  
・登記:買主が費用負担し、所有権移転登記を行う  
・残置物:○○以外は売主が撤去済み  
・契約不適合責任:現状有姿で引渡し、売主は契約不適合責任を負わない
・固定資産税等の精算:引き渡し日で日割精算を行う。

もちろん、物件や条件に応じて条項を調整する必要があります。書き方に不安があれば、司法書士に一度確認してもらうと安心です。


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登記ってなに?なぜ必要?

登記とは、法務局に「この家や土地の所有者は自分です」と登録する手続きです。

家を買ったのに、名義が前の持ち主のままではトラブルのもと。たとえば…

  • 家を売りたくても売れない
  • 相続したいのに名義が違って手続きができない
  • 近所との境界や所有権で争いになる

こうしたことを防ぐために、登記は必ず早めに済ませておきましょう。

 

 

空き家バンク物件の登記の流れ

登記の大まかな流れは以下のとおりです:

  1. 売買契約書を交わす
  2. 必要な書類を集める(権利証、印鑑証明、住民票など)
  3. 登記申請書を作成する
  4. 法務局に提出して登記を完了させる

書類の不備があると差し戻されてしまうこともあるので、しっかり準備して臨みましょう。

 

 

自分で登記できる?司法書士に頼んだ方がいい?

結論から言うと、登記は自分でもできます。でも、実際にやってみると…

  • 書類の記載が難しい
  • 添付書類のルールがややこしい
  • 法務局とのやりとりが必要
  • 日中に動ける時間が限られる

「途中で断念して司法書士に頼んだ」という方も多くいます。最初から依頼しておいた方が、結果的にスムーズで安心です。

 

 

空き家バンク物件ならではの注意点10選

空き家バンク物件には、一般的な不動産とは異なる“独特のクセ”があることが多いです。以下は、実際によくある注意点です:

  • 建物が未登記になっている
  • 土地の境界があいまい
  • 家財道具が残っている
  • インフラ未整備(井戸・汲み取りなど)
  • 雨漏り・シロアリ被害の可能性
  • 再建築不可のケースがある
  • 相続登記が終わっていない物件
  • 周辺が無人・管理不十分な地域
  • 自治体の補助が使えない場合も
  • 「現状有姿」で買主が全責任を負う

契約前に現地確認を行い、登記や法的な状態もあわせてチェックしましょう。

 

 

登記にかかる費用の目安

登記にかかる費用は次のような内訳になります:

  • 登録免許税:固定資産税評価額の2.0%(土地は1.5%)
  • 司法書士報酬:依頼先の事務所による
  • その他実費:印紙代、書類取得費、交通費など

司法書士法人あやめ池事務所をご利用の場合、評価額300万円の物件であれば、登録免許税は約5万円程度、全体で10万円前後になることが多いです。

 

 

チェックポイント|司法書士からのアドバイス

空き家バンクでの物件購入は、「うまくいけば掘り出し物」という魅力がある一方で、契約や登記のトラブルも非常に多い分野です。

こんな方は、ぜひ一度専門家に相談してください:

  • 契約書の作成に自信がない
  • 建物が未登記でどう手続きすればいいか分からない
  • 登記の手続きが不安・時間がない
  • 将来的に売却や相続を考えている


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司法書士からひとこと

司法書士からひとこと

近年、空き家バンクを利用して、不動産を取得されるお客様からのご依頼が増えています。お客様の中には、契約~登記まで空き家バンクでフルサポートしてもらえると勘違いしておられた方もおられました。空き家バンクをご利用の際には、だれが、何を、どこまでサポートしてくれるのか事前にしっかりと確認が必要です。

不動産の名義変更、相続、遺言、離婚、会社登記など

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